今回訪れたのは、湖南市岩根にある「正栄寺」です。について、祐天上人のお名号が書かれた石塔や木造の狛犬など、参拝の際のみどころをお伺いしました。
祐天上人のお名号が書かれた石塔
東京都目黒区に「祐天寺」というお寺があることをご存知でしょうか。徳川綱吉のお母さんにあたる、桂昌院(けいしょういん)の帰依を受けた浄土宗の偉いお坊さん、祐天僧正が開基したお寺です。祐天上人という方は、大変たくさんお名号(みょうごう)を書かれる方でありまして、南無阿弥陀仏のお名号が全国各地に掛け軸という形で伝わっているんですね。
正栄寺にも、掛け軸を元にした石碑です。たくさんの石塔の中に、祐天上人のお名号が書かれた石塔があります。祐天寺の住職自ら全国各地にある祐天上人の石像を調査に行かれた際に、確認していただきました。
お参りの際には、ぜひご覧になっていただきたいですね。
正栄寺の歴史と弁天堂
正栄寺は、最初から今の場所にあったわけではなく、古くは思川沿いにあったと伝え聞いています。火事が起きたことで、現在の場所に移転したのでしょう。境内には、樹齢何百年を超える木が2本あり、初めて来られた方はその大きさに驚かれますね。おそらく、移転当時、2本だけ残し造成したものと思われます。
正栄寺では、池の真ん中に島をつくり、弁天さんをお祀りしています。いわゆる「弁天堂」です。お堂の広さは、約20畳。弁天堂の中には、鎌倉時代につくられた木造の狛犬が入っています。雄の高さは43cm、雌の高さは40cm。木肌が見えていて、うつくしいですよ。
木造の狛犬がお寺にあるのは、かなり珍しいケースだと思います。興味をお持ちの方は、二十五霊場の参拝の際に、ぜひお申し出ください。
No. | 3番 |
本霊場 | 十輪寺 |
寺院名 | 正栄寺 |
所在地 | 湖南市岩根3510 |
連絡先電話番号 | 0748-72-0784 |
FAX | |