甲賀組第一部法然上人二十五霊場

地域に根ざし続けたお寺「東光寺」
東光寺レポート

水口町伴中山にある「東光寺」は、古くから地域とともに歩んできたお寺です。地域の方が守り続けているお寺の風習について、お話をお伺いしました。

お寺兼集会所の役目を果たす、東光寺





「東光寺」があるのは、昔、百姓村と呼ばれていた伴中山地域です。村には集会所や公民館があるものですが、伴中山では昔からお寺に集まり物事などを決めるといった風習がありました。いわば、お寺が集会所を兼ねているわけです。

お寺自体も、どちらかといえばコンパクト。そのため、一般的には、本堂は本堂、住職の生活する場所は庫裏として分かれていますが、東光寺の場合は一体化しています。一体化していることを「同庫裏」(どうぐり)と呼びます。

もちろん、村の中には違う宗派の方も暮らしています。ただ、集会所でもありますから、村のことを決めるときには、宗派関係なく東光寺に集まって話し合いが行われていました。この風習は、今も続いています。

村の役の当番になると、檀家かどうかは関係なく、お寺の行事にも参加することになります。他の寺院では見慣れない光景かもしれませんね。



今もなお、地域に深く根ざし続けるお寺の存在


平成26年に本堂を建て替える前には、おくどさん(かまど)がありました。行事の際には、おくどさんでお味噌汁や小芋を炊いたりして、お昼に食べたりしていましたね。ただ建て替えの際に処分したため、現在は残っていません。

日頃は、檀家さんたちが掃除や管理をしてくださっています。まさに、地域に深く根ざしたお寺です。普段は閉門していますので、お参りの際には、事前に唯称寺までご連絡をお願いいたします。

No.8番
本霊場報恩講寺
寺院名東光寺
所在地水口町伴中山1289番地
連絡先電話番号有線2410
FAX