甲賀組第一部法然上人二十五霊場

身近に感じてもらえるお寺「阿弥陀院」
阿彌陀院レポート

今回、訪れたのは、湖南市菩提寺にある「阿弥陀院」です。阿弥陀院の歴史や、春の訪れを感じさせてくれる境内の桜について、お話をお伺いしました。

阿弥陀院の歴史と新旧ご本尊





阿弥陀院は、天平年間(729~749)良辨僧正によって建立されたお寺です。当時は、天台宗のお寺でした。しかし、元亀元年(1570)、争いの際の火災により、阿弥陀院をはじめ、地域のお寺の多くが焼失したそうです。そして、正徳元年(1711)、浄土宗に改宗。阿弥陀如来をご本尊として、現在の場所に創建されました。

本堂にお参りに来ていただくと一目瞭然なのですが、真正面に阿弥陀如来、両隣に観音菩薩、勢至菩薩。そして天台宗時代の名残として、旧ご本尊の薬師如来もお祀りしています。新旧の御本尊が並んでいる寺院は珍しいかもしれませんね。

阿弥陀院を建立された方の像、「開基良辨僧正古木坐像」もお祀りしています。また、作者や年代などが不明なものも多いですが、ほかにも多くの仏さまをお祀りしていますので興味のある方は、ぜひ、お参りにいらしてください。






春の訪れを教えてくれる境内の桜





正式な年月は不明ですが、阿弥陀院の境内には、地域の檀家さんによって植えていただいた桜の木があります。近くの道路を通りがかると目に入るほど、見事な桜です。しだれ桜は、特に立派。毎年、檀家さんたちが桜の木の下でお花見を楽しまれています。「住職も一緒に」とお誘いいただき、一緒に桜を愛でることは、春の楽しみのひとつです。

檀家さんには、いつも感謝しております。阿弥陀院がいつも美しく保たれているのは、毎月清掃をしてくださっている檀家さんたちのおかげです。




身近に感じてもらえるお寺に





「お寺離れ」といった言葉もありますが、寺院の側も、お寺を身近に感じてもらえる努力が必要だと思っています。今も地蔵盆などには、地域の方やお子さんたちが来てくださっていますが、今後はよりいろいろな形を模索し、お寺に足を運んでいただく機会も増やしていきたいですね。

No.15番
本霊場源空寺
寺院名阿彌陀院
所在地湖南市菩提寺1100番地
連絡先電話番号0748-74-1040
FAX